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五浦大介~僕が本に教えてもらったこと~

「あなたの本棚に+1冊」面白い本、元気になれる本。気ままに紹介していきます。 twitter/@ray_second

【読みたい新刊】イノセント 著・島本理生 恋愛文学

考える本
イノセント

イノセント

 

 イノセント 島本理生

つらい過去も、不毛な愛も、

傷つけた罪悪感も、全部おしまい。

最後に祈りは叶う。―――島本理生

 

oggiで紹介されていて気になったので、読む前に本書と島本理生さんに、ついて予習をしていきます。

 

「イノセント」あらすじ

やり手経営者と、カトリックの神父。美しい女性に惹き寄せられる、対照的な二人の男。儚さと自堕落さ、過去も未来も引き受けられるのは―。あふれる疾走感。深く魂に響く、至高の長編小説。

 

美しい女性、比紗也はシングルマザー。彼女と出会ったふたりの男は、それぞれの想いで彼女を救おうとするが・・・。心に傷を抱えた3人に救いはあるのか。

 

あらすじを読み終えて

やり手の経営者と聞くと、お金のことには私情を一切はさまず、情よりも数字を追い実力至上主義でのし上がってきた。“少し冷たい心持った人”というイメージを感じる。

 

カトリックの神父と聞くと、マタイの福音書で有名な一節「だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。」が思い浮かぶ。

この一節で説いているのは「赦しの教え」です。頬を平手打ちするという行為は、身体に危害を加えるのが主な目的ではなく、相手を侮辱する目的でなされた行為です。ですから頬を打たれても報復(侮辱)してはならない。「相手を許す=受け入れる心をもちなさい」という意味の教えです。

 

話がそれましたが、対照的な二人が示す“愛の形”はかなり違うはず。

比紗也がもつ暗い過去に両者はどう向き合うのか?過ちを許そうとも許せずもがくのか、過ちを許さず忘却する勢いで疾走するのか。

3人に待つ結末。最後に叶う3人の祈りが気になります。

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島本理生ってどんな人?

東京都板橋区生まれ。母子家庭で育つ。母子家庭の経験はのちに「リトル・バイ・リトル(2003年)」に反映されている。こちらの作品は芥川賞候補でもあります。

 

代表作ではある、「ナタラージュ(2005年)」では「この恋愛小説がすごい! 」「本の雑誌が選ぶ上半期ベスト10」で両方とも第1位に選出されている。最近では芥川賞より注目を集めていると言われている「本屋大賞」でも6位に選出されています。23万部のベストセラーです。

2015年の作品「夏の裁断」も芥川賞候補となっています。

 

島本氏は群像新人文学賞でデビューしていて、こちらの賞は純文学賞。のちの「ナタラージュ」では山本周五郎賞。こちらはエンターテイメント賞。

純文学とエンタメでは読み手の要求する、感情の書き方や、満足する点が異なるのに器用な方だなぁ。という印象を持っています。

 

絶唱すべき恋愛文学としてヒット作を連発している島本氏。「イノセント」大人の恋愛文学読むのがたのしみです!

リトル・バイ・リトル (講談社文庫) ナラタージュ (角川文庫) Red